NATURAL

水分補給を!

2010.08.01

梅雨明け前の天気予報では、夏は冷夏だというので、涼しく過ごしやすいと期待していましたが、梅雨が明けてみると、30℃を超える日が続き、動かなくても汗、汗、汗を流している佐藤です。連日、暑い日が続き、ニュースでは、「熱中症」について多く報道されていますね。皆さんもご存じかと思いますが、今回はその熱中症について書きたいと思います。

 
熱中症とは、体の中と外の”あつさ”によって引き起こされる、様々な体の不調で、「暑い環境下にさらされる、あるいは運動などによって体のなかでたくさんの熱を作るような条件下にあった者が発症する」障害の総称で、種類が4つあります。熱失神・・皮膚血管の拡張によって血圧が低下し、脳血流が減少しておこる。めまい、失神などがみられる。体温は正常なことが多く、発汗がみられ脈は速くて弱くなる。

 
熱疲労・・多量の発汗に水分・塩分補給が追いつかず、脱水症状になった時におこる。皮膚は冷たく、発汗がみられ、脱力感、倦怠感めまい、頭痛、吐き気などがみられる。

 
熱けいれん・・大量に汗をかいた時に水だけしか補給しなかったため、血液の塩分濃度が低下して、足、腕、腹部の筋肉に痛みをともなったけいれんがおこる。体温は正常なことが多く発汗がみられる。

 
熱射病・・体温の上昇によって中枢機能に異常をきたし、体温調節機能が失われることによる状態。意識障害(反応が鈍い、言動がおかしい、意識がない)がおこり、体温が40℃以上まで上昇し、発汗はみられず、皮膚は乾燥している。

 
☆万一に備え、救急処置を知っておこう。熱失神、熱疲労・・涼しい場所に運び、衣服をゆるめて寝かせ、水分を補給すれば通常回復。足を高くし、手足を抹消から中心部に向けてマッサージするのも有効。吐き気やおう吐などで水分補給ができない場合には、病院に運び、点滴を受ける必要がある。

 
熱けいれん・・生理食塩水(0.9%)を補給すれば通常回復。

 
熱射病・・死の危険のある緊急事態。体を冷やしながら、集中治療のできる病院へ一刻も早く運ぶ必要あり。いかに体温を下げて、意識を回復させるかが予後を左右するので、現場での処置が重要。体温を下げるには、水をかけたり濡れタオルを当てて扇ぐ方法、くび、わきの下、足の付け根など太い血管のある部分に氷やアイスパックを当てる方法が効果的。循環が悪い場合は、足を高くし、マッサージをします。

 
☆水分補給
あまり感じることができないと思いますが、普通の生活を送っていても、寝ていても”汗”をかいています。運動時ともなると、より多量の汗をかきます。汗は体から熱を奪い、体温が上昇しすぎるのを防いでくれます。しかし、失われた水分を補わないと脱水になり、体温調節能力や運動能力が低下します。暑い時はこまめに水分を補給しましょう。また、汗からは水と同時に塩分も失われます。塩分が不足すると熱疲労からの回復が遅れます。0.1~0.2%程度の食塩水が適当です。(塩分を摂ることで、水分の吸収スピード、脱水からの回復を早めます。)ただ、食塩水だけを飲んでもおいしいものではないので、糖分(砂糖など)を混ぜることによって、おいしくて飲みやすくなります。これが、スポーツドリンクです。糖分を一緒に摂ることで、運動時のエネルギー補給にもなり効果的です。

 
皆さん、熱中症にならない環境状況をつくることが重要です。適度な涼しさにするため家の中では、うまくクーラーや扇風機を使いましょう。まだまだ、暑い日が続くと思うので自己管理を怠らないように快適な夏にしましょう。

 

とら食堂 〜コラム:「白砂糖」〜

 

毎日、暑い日が続きますよね。こんな時は、ついついアイスや、清涼飲料水に手が伸びますよね。しかし、市販のアイスや清涼飲料水には、驚くほどの量の白砂糖が入っています。白砂糖は、摂り過ぎると、健康を害することがあるのです。今回は、白砂糖について、お話したいと思います。

 
まず、白砂糖の特徴として、「素早く体内に吸収される」という特徴があります。
砂糖が入ったお菓子を食べて、元気になること、ありませんでしたか?ビタミン、ミネラルを除去され、真っ白に精製され、化学薬品も添付された純度が高い白砂糖は、とても化学的な物質です。精製された白砂糖は、二つの糖の集まり、二糖類です。その為素早く血液の中に入り、血糖値を急激に上げます。それで、一時的に気分が良くなったと感じたり元気になったようにおもうのです。 しかし!!素早く体内に吸収された砂糖は、やはり早いスピードで消費されます。消費されると、今度は逆に気分が急激にダウンします。アップダウンを繰り返すうちに、体も精神も疲れやすく、いわゆる「キレヤスイ」状態になります。集中力がなくなったり、体がだるくなるのはその為です。

 
また、砂糖は、体の中で消費されるのに大切な、私達のカルシウムやミネラルを奪ってしまうのです。カルシウムを奪われた私達の体の歯や骨は弱くなります。はじめは、体は組織や細胞に蓄積されたカルシウムを使おうとします。でも、白砂糖を大量に日常的に摂取していると、蓄積したものでは足りず、「歯や骨を溶かして」カルシウムを使い、何とか体のバランスをとろうとします。また、砂糖は、体内で消費するときにビタミンB1が必要になります。白砂糖を摂取したときに一緒にビタミンB1を消費する事になります。砂糖は大切なビタミンを奪ってしまうのです。ビタミンB1が欠乏すると、過労、震え、めまい、貧血、うつ症状、短気、記憶障害などが出てきます。その他、冷え性、免疫力低下、便秘、肌荒れ、肥満、肩コリ、骨粗鬆症などの症状が、白砂糖を大量に摂取することで、現れると言われています。砂糖には、「習慣性」があるので、なかなか止めにくい性質があります。白砂糖ではなく、自然の甘味料(メープルシロップ、穀物飴、甜菜糖、羅漢果、黒砂糖など)は、体で砂糖よりもゆっくり分解・吸収されるので気分のアップダウンがなく、満足感も持続し食べ過ぎを防ぎます。また、精製していないので、ビタミンやミネラルを多く含むので、体の大切なカルシウムやビタミンを奪うことがありません。出来るだけ、これらの精製されていない甘味料を使って、自分でおやつを作ってみるのもお勧めです。

 
食べてしまった場合は、カルシウムやビタミンB1を多く取りましょう。例えば玄米には、米の4倍のビタミンB1が含まれています。ゴマや、大豆などにも多く含まれています。そして、カルシウムが体に役に立つにはビタミンDが必要なので、日を浴びるのもいいです。ちなみに白砂糖の安全な摂取量は、一日6グラムとされています(文献による)。
次号は、精製されていない甘味料を使ったお菓子を紹介したいと思います。

 

先月のエコキャップ

 
ペットボトルで水分補給した際には、キャップはとっといて下さいね!!
※皆さまからお預かりしたエコキャップは、当院が責任をもってNPO法人に送らせて頂きます。

 
先月のエコキャップ回収数 6.0kg(約2400個)
当院でのエコキャップ回収累計 50.9kg(約20480個)
ワクチン(ポリオ)に替えらる累計 25.6個