NATURAL
News Letter No.105
2016.12.01
なぜ関節力が重要なのか?
パフォーマンスの基盤を作っているのは「動作パターン」です。関節力トレは関節に着目して「動作パターン」の最適化を目指します。「関節力トレーニング」とは、パフォーマンスの土台となる「動き」の改善を目指すトレーニングの事でそれについて説明します。
まず、パフォーマンスには、3層構造のピラミッドがあります。ベースとなるのが、「動き(ムーブメント)」であり、その上に「体力(フィジカル・キャパシティ)」が乗り、頂点には「技術(テクニカル・エレメント)」がくるのです。パフォーマンスを上げるために行われてきた従来のトレーニングがもっぱら目を向けてきたのは「技術」や「体力」ですが、そのベースとなっているのは「動き」です。「動き」とは、より具体的には動作パターンのこと。動作パターンが悪いといくら「技術」や「体力」を磨いてもパフォーマンスは上がらないのです。この「動き」を決めているのは3つの要素。「筋肉・筋膜」、「神経」、「関節」という3つのファクターです。「動き」を最終的にコントロールするのは神経と連絡している脳ですが、脳は個々の筋肉や神経の活動をいちいち認識しているわけではありません。脳が見ているのは動作パターン。動作を改善するには、動きのパターンを変えるしかありません。そこで大きな役割を果たしているのが関節。関節力トレーニングは、関節の動きのパターンの改善をパフォーマンスアップにつなげる狙いがあります。
関節力トレーニングの目的
動作を改善するために関節力を鍛えるといっても、筋トレのようにトレーニングすると関節が大きく丈夫になるわけではありません。関
節には「モビリティ(可動性)」と「スタビリティ(安定性)」という2つのおもな機能があります。この機能を高めるのが、関節力トレーニン
グです。モビリティとは、関節を自在に動かす能力のこと。動く範囲や角度は、関節ごとに決まっています。何らかの原因でその範囲や角度が狭くなるとモビリティが下がり、関節力の低下につながります。スタビリティとは、関節の位置を保つ能力のこと。姿勢を保ったり、動きの支点を作ったりするには、関節のポジションをキープする必要があります。スタビリティが下がるとフォームが乱れて、支点がグラついて関節力がダウンしてしまいます。そこでこのモビリティとスタビリティをバランスよく鍛えることが大切というわけです。両者をともに鍛えるときは、モビリティを優先する「モビリティ・ファースト」をいう原則があります。モビリティを促す種目は血行をよくするため、スタビリティも鍛えやすくなるからです。関節とは骨と骨とが接するところ。関節をまたいで筋肉(骨格筋)がつき、脳と連携した運動神経の指令で筋肉が収縮すると関節が動き、動きのパターンが生まれます。モビリティとスタビリティが整いパフォーマンスを左右している関節は滑らかに動きます。これを可動関節と総称します。
参考文献「関節力トレーニング」牧野講平著
とら食堂
こんなごはん、あんなおやつ、皆さまのおすすめレシピも教えて下さいね。
MENU 手羽先のサムゲタン風
材料(3人分)
鶏手羽先…6本
ごぼう…1本
米…大2
にんにく(薄切り)…1か
け
しょうが(薄切り)…1かけ
<煮汁>
酒…大3
塩…小2/3
水…31/2カップ
作り方
①ごぼうは叩いてひびを入れて長さ5cm位に切る。
②土鍋やルクルーゼの鍋の様な厚手の鍋に煮汁を入れて混ぜ、①のごぼう、手羽先、にんにく、しょうがを入れて強火にかける。
③煮立ったらアクを取る。お米を洗わずに加えてさっと混ぜ、蓋をして弱火で25分程煮る。
④味をみて、塩を加えて味を調える。
⑤食べる時に、手羽先はほぐし、塩やこしょうを付けて頂くと美味しいです。
なかがわ耳鼻咽喉科 院長福元晃先生のコラム
副鼻腔炎のジレンマ
ある雑誌に最近の成人の副鼻腔炎治療に対する総説記事が載っていました(1)。副鼻腔炎は発症から4週までを急性、3か月以上続くものを慢性、その間の4週から3か月までを亜急性と分類しますが、その急性副鼻腔炎の治療に関する記事です。
急性副鼻腔炎はさらにウイルス性と細菌性に分類されます。ウイルス性であれば自然に治ります。細菌性のものであれば抗生剤投与を考慮します。ですから、この2つを区別することは治療を決める上で重要です。では、どのように区別するのでしょうか?程度にもよりますが色のついた、濁った鼻水、発熱、顔面の痛み、またレントゲン検査で副鼻腔に影があっても、残念ながらそれだけではウイルス性と細菌性の区別がつきません。確実なのは、副鼻腔に鼻から針を刺し、菌を調べることですが、成人の急性副鼻腔炎の約85%は自然に症状が改善するそうで、侵襲を伴い、結果が出るまでに日数もかかるこのような検査を全員に行うのは現実的ではありません。実際の臨床では経過で判断していきます。1-2週で治っていくウイルス性のものとは違う経過をたどるときに細菌性なのではないかと考えていきます。しかし、そのように症状の経過で細菌性と判断して抗生剤を出しても、抗生剤を出さなかった場合と比較して、特別抗生剤で早くよくなることはなかったという研究があるそうです。それでは治療はどうすればよいのでしょうか?結論として、その著者は急性副鼻腔炎のはじめの治療は患者さんと以上の知識を共有して相談して決めましょう、そして副鼻腔炎と診断されて7日間たっても改善しない場合、症状が悪化していく場合は抗生剤を使用しましょうとしていました。しかしもちろん、症状が激しい場合は抗生剤をはじめから投与しますが。なかなかクリアカットにはいかないものです。先日学会で広島に行ってきました。オバマ大統領が折った折り鶴が展示されていました。