NATURAL

News Letter No.115

2017.10.01

10月10日は転倒予防の日

転倒予防は介護予防
10人に1人が転倒・骨折によって要介護に高齢者の転倒・骨折は、要支援・要介護の主な原因の1つです。転倒によって脚を骨折することで歩行困難となる場合があります。また一度転倒すると再び転倒するリスクはそうでない人の5倍も高くなり再び骨折するリスクも高くなります。骨折を予防するためにも転倒を予防することが重要です。

 

転びやすい人はどんな人?

誰しも歳を重ねるほど転びやすくなります。運動機能や感覚機能、脳の機能が衰える病気(糖尿病・認知症など)があれば、薬の影響もあいまって、転びやすくなります。運動不足が長く続いて、肥満、動脈硬化などがあれば、さらに転びやすくなります。転倒しやすい人には、様々な特徴がありますが、一般的に「転びやすい人」のチェックリストの項目には、次のようなものがあげられます。

 

転倒しやすい人

・過去1年間に転んだことがある人
・歩くのが遅くなってきた人
・杖を使っている人
・背中が丸くなってきた人
・毎日5種類以上の薬を飲んでる人など

 

まずは転ばない体づくりを

転倒を予防するには、まず日頃からこまめに体を動かす習慣をつけ、片脚立ちを意識することが大切です。歩く、またぐ、昇る、降りるなどの日常生活の移動動作の中で、片脚立ちを意識して行うことから始めましょう。そして、ストレッチングでやわらかい体をつくり、筋力トレーニングで自分の体をしっかり動かす事のできる力を養いましょう。転んでも骨折しない体づくりも要介護にならないためには、転ばない体づくりだけでなく、万一転んでしまっても骨折しないような骨づくりに努めることも大切です。骨折しない骨づくりのためには定期的に運動し、「カルシウム」とカルシウムの吸収を助ける「ビタミンD」を積極的にとりましょう。ビタミンDには骨を丈夫にするだけでなく、筋力やバランス力を高め、転びにくい体をつくる可能性があることが分かってきており、長寿ホルモンとしても期待されています。骨粗鬆症になると転倒によって骨折しやすくなりますので、運動とバランスの良い食事に加え、特に女性は50歳を過ぎたら、定期的に骨粗鬆症検診も受診しましょう。転倒の原因としては①老化②病気(+薬)③運動不足の3つがあります。運動不足は自分自身の意識を変えることで、解消することができ、転倒予防につなげられます。適度な運動を無理なく、楽しく、永く続けることで、転倒を防ぎ、骨折や頭のケガを防ぎ、寝たきりや要介護を防ぐことができるのです。
参考文献:武藤芳照『いくつになっても「転ばない」5つの習慣』:転倒予防学会朝日新聞掲載

 
竹虎接骨院では地域貢献事業として今後も転倒予防教室を開催し寝たきりや要介護にならないよう啓蒙活動を続けていきます。

 

とら食堂

こんなごはん、あんなおやつ、皆さまのおすすめレシピも教えて下さいね。

 
里芋の磯辺揚げ

 
材料(4人分)
里芋…中10個
片栗粉…大1
青のり…小1/2
塩、揚げ油

 
作り方
①里芋は洗って皮をむく。一口大に切っておく。
②切った里芋を電子レンジ600wで4分位加熱する。
③片栗粉と青のりを混ぜておく。
④②の里芋の表面全体に③の粉をまぶしておく。
⑤揚げ油を170℃に熱し、④を入れて2分ほど揚げる。表面がほんのり茶色になる位。
⑥揚げ油から取り出して塩をかけて出来上がり。お弁当にも良いです。

 

なかがわ耳鼻咽喉科 院長福元晃先生のコラム

 
血液検査によるガンのスクリーニング

 
がんは早く見つければ治せる可能性が高くなりますが症状がない時点で見出すのはなかなか難しいところもあります。今回は、がんから放出される異常な遺伝子(DNA)を血液検査で調べ、見つけにくいがんを早期に見つけようという試みを行った論文がありましたのでご紹介したいと思います。

 
耳鼻科領域で上咽頭がんという病気があります。一般的には多くない病気ですが、鼻の一番奥、鼻とのどの境にあたる上咽頭というところに生じるがんです。はじめは症状がなく、特別症状がなければ見ることもないところなのでなかなか早期でみつかりません。上咽頭がんは、ある報告では約80%の方が進行した状態で見つかるとされています。また検査は内視鏡で行いますが、早期のものでは粘膜の下に隠れ見つからないことがあります。

 
この研究では、上咽頭がんがEBウイルスというウイルスと関連が深いことを利用して、上咽頭がんから放出されるEBウイルスのDNAを血液検査で調べることでスクリーニングを行っています(1)。このスクリーニング検査で疑いありとなった方をさらに詳しく調べると、11%に上咽頭がんが見出され、その71%が早期がんだったということでした。実際、診察をしていますと、71%も上咽頭癌を早期で見出せるというのは驚異的です。早期であれば、より副作用の少ない治療法で治せる可能性が高くなります。例えば上咽頭がんの早期であれば放射線治療だけで治せる可能性があり、進行すると化学療法と組み合わせた放射線治療など、よりつらい治療が必要になります。香港での研究ですが、日本でもこのような検査がどんどん開発されるとよいなと思いました。先日、横浜に引越してきてはじめて、家族で三渓園に行きました。