NATURAL

News Letter No.136

2019.06.17

「空腹」こそ最強のクスリ

腸内環境の悪化が、全身にダメージを与える

 
腸が疲れ、働きが鈍くなると、消化しきれなかった食べ物が腸内に残り、それらはやがて腐敗し、アンモニアなどの有害物質を発生させます。腸の中には

 
・消化を助け健康を維持する働きをする善玉菌
・腸内を腐敗させ病気の原因を作る悪玉菌
・体が弱ると悪玉菌に変わる日和見菌

 
といった腸内細菌がおり、健康な時は善玉菌が優勢なのですが、腸の中に老廃物や体にとって不要なもの、有害物質などがたまり、腸内環境が悪化すると、悪玉菌が優勢になります。すると、腸の働きがますます鈍くなるという悪循環が起こって、便秘や下痢などが起こりやすくなります。ちなみに、加齢や胃の疲れによって胃液が減り、消化が不十分な食べ物が腸内に入って来ると、やはり腸内細菌のパランスが崩れ、腸内環境は悪化します。さらに、腸で発生した有害物質は、血液に乗って全身にまわります。そのため、肌荒れがひどくなったり体臭がきつくなったり、ときにはガンなどの病気が引き起こされたりすることもあるのです。また、腸には食べ物を消化・吸収し、不要なものや老廃物を排泄するだけでなく、「体内に侵入しようとする異物(ウイルスや毒素など)を排除し、体を守る」という「免疫機能」も備わっています。腸の機能が衰え、腸内環境が悪くなると、免疫力が低下して、風邪や肺炎などの感染症にかかりやすくなる、アレルギーがひどくなる、がんが発生する、といったこともおこりやすくなるのです。

 
「食事」が本当に始まるのは食べ物を口にした後一日3度の食事によって疲れてしますのは肝臓も一緒です。いや、肝臓の疲れは胃腸以上といってもいいかもしれません。肝臓は腎臓とともに「沈黙の臓器」と言われることが多く、ふだん、その存在が意識されることはありません。胃腸の具合はよく気にするけれど、お酒を飲み過ぎたときや、肝臓になんらかの障害が発生したとき以外は、肝臓の具合を気にすることは、あまりない。そんな人も多いのでないでしょうか。ところが、肝臓は実に働き者です。食後、体に入ってきた栄養を、体内で必要なエネルギーに変えたり、余分なエネルギーを蓄えたり、食べ物に含まれていたアルコールやアンモニアなどの毒素を処理したり、脂肪の消化吸収を助ける胆汁を作ったり。様々な役割を一手に担っているのが肝臓です。そのため、食事の間隔が狭く、次から次へと食べ物が入って来ると、肝臓がフル回転で働かなければならずどんどん疲弊していきます。疲れにより肝臓の機能が衰えると本来肝臓で解毒されるはずの毒素や老廃物が体内に残ったり作られるエネルギーの量が減ったりするため体が疲れやすくなります。内臓にもまとまった休息が必要なのです。「空腹」こそ最大のクスリ 青木厚著

 

とら食堂

こんなごはん、あんなおやつ、皆さまのおすすめレシピも教えて下さいね。

 
チーズダッカルビ

 
材料(4人分)
鶏もも肉…150g
玉ねぎ…1/2個
キャベツ…1/4個
にんじん…1/2本
にら…1/2わ
じゃがいも…2個
とっぽぎ用の餅…適量
しょうが…1かけ
にんにく…1かけ
チーズ…お好み

調味料
コチュジャン…大2 砂糖…大1 醤油…大2
酒…大1
サラダ油…大1 ゴマ油…大1

 
作り方
①じゃがいもはイチョウ切り、たまねぎは薄切り、キャベツは短冊切り、にらは3cm長さに、にんじんは短冊ぎり、生姜とにんにくはみじん切りにしておく。キャベツとじゃがいもは固めに下茹でする。
②鍋にサラダ油を入れ、弱火でにんにくとしょうがを炒める。
③鶏肉、玉ねぎ、にんじんを②に加え炒める。
④鶏肉に火が通ったら、きゃべつ、じゃがいもと、合わせておいた調味料を入れ、蓋をし火を通す。
⑤野菜がしんなりしたら、とっぽぎ用の餅、にら、チーズを加え、とっぽぎが柔らかくなるまで、蓋をして蒸して出来上がり。

 

なかがわ耳鼻咽喉科 院長福元晃先生のコラム

 
扁桃腺の手術について

 
扁桃(扁桃腺)をとる手術(口蓋扁桃摘出術)はよく行われる手術で、診察のときに相談されることも多いです。ではどのようなときに手術を考えるのでしょうか?扁桃の手術は主に、扁桃炎を何度も繰り返してしまうことに対して、また最近では睡眠時呼吸障害に対して行われます。一つ目の扁桃炎を繰り返すことに対しての手術ですが、何度起こしたら手術を行うかという基準に関してはいくつか提案がなされています。しばらく様子をみていると扁桃炎を起こしづらくなっていくこともあるようで、手術をするかどうかはご本人とよく話合う必要があります。ある日本の医師からは扁桃炎インデックスというものが提唱されています。1年あたりの扁桃炎の回数を、扁桃炎が続いている年数で掛け合わせたもので、そのインデックスが8以上だと手術をした方がよいというものです。そのインデックスで考えると、例えば年4回の扁桃炎が2年続いていれば8となるので手術を検討するということになります。もう一つの睡眠時呼吸障害では特にお子さんで、扁桃が大きいことにより気道が狭くなり、眠っている間にいびきや無呼吸を生じ、日中に落ち着きがない、集中力、記憶力における問題や身長が伸びない、体重が増えないなどの問題が生じているときに手術を考えます。その場合には手術により身長、体重が増えたり、集中力などに改善がみられたという報告があります。いずれにしても、その症状によってどのくらい生活に支障が生じているのか、手術でどのくらい改善することができるのかよく話し合ってから決めていく必要があるでしょう。