NATURAL

News Letter No.66

2013.09.01

日本の多い運動器の障害現在、我が国の国民がもっとも多く抱えている身体的愁訴は運動器の障害に由来しています。

 
○頻度の高い自覚症状
男性 1位:腰痛 2位:肩コリ
女性 1位:肩コリ 2位:腰痛 3位:手足の関節痛

 
○要支援となる要因
1位:脳卒中 2位:老衰 3位:認知症4位:骨折・転倒 5位:関節症

 
2004年の『国民生活基礎調査』では、男性では腰痛が1位、肩コリが2位となっており、女性では肩こりが1位、腰痛が2位となっています。介護にならないまでも生活に何らかの支援を必要とする要支援の原因をみると、4位が骨折・転倒、5位が関節症となっています。いずれも運動器の障害や機能不全です。

 
運動器とは、身体活動を担う筋・骨格・神経系の総称であり、筋肉・腱・靭帯・骨・関節・神経(運動・感覚)、脈管系などの身体運動に関わるいろいろな組織・器官によって構成されており、その機能的連合のことです。人が自分の意思で活用できる唯一の組織・臓器が運動器です。運動器による身体活動を介して、人間としての生活や活動を行っています。もちろん、人の組織・臓器はいずれも重要な意義と役割があります。人が運動器を介する身体活動によって自己の存在を証明し、尊厳を保持しています。つまり自己の『自立と尊厳を支えている』 のが運動器です。運動器こそが動く生物(動物)の原動力であり、人はその運動器を活用して、立って、歩いて行動することから、次第にその能力を開発し、文明を発展させ、便利な世の中を築いてきました。この間、人々の主な関心は生命を長らえることでした。したがって医学・医療は命を長らえる臓器の保全に力を注ぐことが主流でした。しかし、命が長くなってみると、どのように生きるかが大きな関心事になりました。日々の生活の過ごし方に意義を求め始めました。生活・人生の質(Quality ofLife QOL)の向上を目指し、個人の尊厳を尊重するにいたりました。自立の尊厳の保持には自発的な身体活動が重要な要素です。便利な世の中は、筋肉・骨・靭帯等の衰えを促進し、運動器の障害を増加させています。重症になるリスクを避け、転倒を予防・防止することで有意義な日常生活を暮らすことは可能です。出来れば、若い時分から運動器の大切さを理解しておくことが望ましいのですが残念なことに若くて元気な時分は、いつまでも元気で過ごせると思い込んでいます。中年以降に限りませんが、基本的な生活習慣を保つことが筋・骨格系の機能の維持保全に有用です。運動器の障害は生活する機能と直結しており、運動器の保全は人生の生き甲斐や人生の質(QOL)に大きく関与しています。運動器の健康を維持し、終生すこやかに身体を動かす事が出来る生活を目指しましょう。
(参考文献:運動器の10年)

 

とら食堂

 
こんなごはん、あんなおやつ、皆さまのおすすめレシピも教えて下さいね。

 
MENU 自家製ジンジャーエール

 
材料 (作りやすい量)
しょうが(新しょうが)…300G
砂糖…200G
水…300CC
クローブ…5粒
カルダモン…5粒
スティックシナモン…1本
レモン汁…大1

 
作り方
①しょうがの半分は皮ごとすりおろし、半分は皮ごと千切りに。
②鍋に、①と水、砂糖、香辛料を入れて火にかける。
③沸騰したら、弱火~中火で10分ほど煮る。
④③を濃し、液体を強火にかけ、少し煮詰める。
⑤冷めたら、レモン汁を加える。6倍~10倍位の、炭酸水で割って飲む。たっぷりのミントや、レモンの薄切りを加えてモヒート風にしてもおいしいです。

 

なかがわ耳鼻咽喉科 院長福元晃先生のコラム

補聴器について

 
今回は補聴器について書かせて頂きたいと思います。補聴器は聞こえのよい耳と聞こえの悪い耳では、どちらの耳につけるかご存知でしょうか?基本的には聞こえの良い耳に入れます。ピーピーという音を聞く聴力検査と、どれだけ言葉が聞き取れるかという検査も行い、より言葉が聞きとれる耳に補聴器をつけます。残っている機能を助け、現状よりもコミュニケーションを改善させることが目的です。補聴器をつけた後は、適合検査といって、実際補聴器をつけることによって、どれだけ聴力が改善するかのか、言葉の聞き取りがよくなるのかという評価をします。いわば、眼鏡でいう矯正視力のようなものを測ります。適合検査で問題がない調整と判断できれば、あとは個々人の生活で出てくる問題に微調整を加えながら、より良い調整にしていきます。今年の夏は五所川原に「たちねぷた」を見に行きました。高さ約20m程のねぷたが練り歩く姿は圧巻でした。