NATURAL

News Letter No.67

2013.10.01

「疲れた時に甘い物」で疲労感も倍増!?

 
疲れると甘い物を食べたくなるとよく言われます。確かに疲れた時にチョコレートやクッキーなどの甘い物を食べると、「あ~幸せ!」と疲れがいっぺんに吹き飛ぶような気がします。その理由は、甘い物を食べると一瞬だけ脳内でハッピー・ホルモンであるセロトニンが増えるからです。私達が「疲れたら甘い物でひと休み」と習慣にしてしまうのは、セロトニンを増やす方法を感覚的に分かっているからなのです。本来、セロトニンはアミノ酸のトリプトファンが原料ですが、甘い物(糖質)をとると、他のアミノ酸を押しのけて選択的にトリプトファンが脳に取り込まれ、セロトニン合成します。しかし、これは一時しのぎのエネルギー補給にしかなりません。セロトニンの原料となるトリプトファンが随時供給されなければ、いずれ枯渇しセロトニンが産生できなくなるからです。したがって、もしもアミノ酸をとらずに、甘い物(糖質)だけでセロトニンを一時的に増やしていると。次第に「あ~幸せ!」と感じなくなります。そうなるともっと甘い物が欲しくなりますが、持続的に働くセロトニンを合成できないため、食べても食べても満足出来なくなります。セロトニンが足りない状態が長引けば、イライラしたり怒りっぽくなったり、不安が渦巻いたり疲労感が慢性的となり、うつ病へと進行する可能性もあります。いただきもののおまんじゅうをつまんだり、甘い缶コーヒーを飲んだりしながら仕事をしても能率が上がらず残業が増えるだけなのです。しかも、甘い物を食べる習慣から抜けれないと、脳の働き以外にも影響を及ぼします。急激にあがった血糖値を下げるために、大量にインスリンが分泌されると、脂肪が増えるからです。この脂肪は内臓脂肪となり、メタボリックシンドロームの引き金になりかねないのです。仕事中や家事の合間などに「疲れたな」と感じたら食べるものは甘い物ではなく、セロトニンの原料となるアミノ酸です。おやつ感覚でアミノ酸をとれる食品(タンパク質が豊富な食品)を食べると良いです。それは、チーズ、ナッツ、小魚、スナック、牛乳や豆乳、無糖ヨーグルトとおつまみのするめもおすすめです。ゆっくり噛まないと食べられませんから唾液が沢山出て空腹感を満たしてくれます。実は咀嚼を15~20分行うとセロトニンが分泌されますから一石二鳥と言えます。疲れて甘い物を食べて良いのは、肉体労働をするときです。デスクワークなどがメインで、脳が疲れている時は、セロトニンの原料補給が必要ですが肉体疲労を回復するには素早くエネルギーに変わる糖質の方が有効だからです。大工さんがおやつに甘い物を食べても、身体を動かすエネルギー源としてすぐに消費されてしまうので不調が現れることはありません。トレッキングや山登りウォーキングやジョギングのエネルギー補給に飴やチョコレートを口に入れるのもOKです。
甘い物好きな方要注意ですよ。
参考文献:「心療内科に行く前に食事を変えなさい」

 

とら食堂

 
こんなごはん、あんなおやつ、皆さまのおすすめレシピも教えて下さいね。

 
MENU 茄子と海老と長芋のうま煮

 
材料 (作りやすい量)
なす…4本
海老…10匹
長芋…15CM
油…大1

 
(A)
水…480CC
濃い口醤油…大2
薄口醤油…大2
みりん…大4
片栗粉…大3
万能ねぎ…適量

 
作り方
①茄子は、へたを落とし、縦6等分にして、長さを半分にする。海老は殻をむき、3等分の長さに切る。長芋は、皮をむき、厚さ1CMの半月切りにする。
②フライパンに油をしき、海老を色よく炒める。色づいてきたら、茄子を入れ良く炒める。次に長芋を入れ、焼き色が付くまで炒める。
③②に(A)を加えて、4,5分煮る。
④水大6で溶いた水溶き片栗粉でとろみをつける。
⑤最後に万能ねぎを飾って出来上がり。

 

なかがわ耳鼻咽喉科 院長福元晃先生のコラム

補聴器について2

 
前回補聴器について少し書かせて頂きましたが、今回はその続きです。補聴器に関しては、元の耳を取り戻せるわけではないので、現状よりもコミュニケーションを改善させることを目標にして頂いた方がよいと思います。また、補聴器に慣れることや、補聴器の調整を何度か行いより心地よいものにしていくことも重要です。TVなどはイヤホンで聞いた方がよいかもしれません。電話はなかなか難しいようです。その上で、必要に応じて最近の補聴器の新しい機能を組み合わせていくとよいでしょう。最近の補聴器には雑音抑制や指向性などの機能があります。雑音抑制はある程度一定した雑音を抑えてくれるものです。工事現場などで働かれていて、少しでも聞きやすくしたいという方にはよいかもしれません。

 
指向性は横や背後にある雑音を抑え、正面からの音声を聞きやすくする機能です(図)。店頭でお客さんと会話することが多いという方にはよいかもしれません。補聴器が合っていたとしても、早口だとわかりずらいです。ゆっくり、はっきりと話すというご家族の協力も必要です。連休は家族で鎌倉のお寺をいくつかまわってきました。花より団子という感じですが…。