NATURAL

News Letter No.99

2016.06.01

無理なくスムーズに体を変える「プチ断食」にチャレンジここまでお伝えしてきたように、「良いアブラ」を積極的に摂ることで、最終的に「シュガーバーニング」から「ファットバーニング」に体のシステムを転換させ、疲れにくく、集中力が落ちず、病気を寄せ付けず、太らない、理想の状態を手に入れるというのが、本書の目指す「スーパーヒューマン・ライフスタイル」です。そして、こうした「シュガーバーニング」から「ファットバーニング」への移行をより効果的に、確実に加速させる方法があります。それが21日間の「プチ断食」にチャレンジです。

 
「断食」と聞くと、難しそうに身構えてしまう人がいるかもしれません。でもこの方法は食べ物を全て断つ断食とは違って、普段の生活を送りながら無理なく実践できます。従来の断食は体を飢餓状態にしますが、このプチ断食では、8時間以内に1日の食事を全て終えて、あとの16時間は何も食べないという短時間の断食を断続的に21日間行うものなので、飢餓状態にはなりません。また、1日に必要なエネルギーは取り続けるので、断食によって筋力が衰えてしまう心配もありません。しかも、「シュガーバーニング」から「ファットバーニング」への移行を加速させるだけでなく、糖尿病や糖尿病の予備軍の人たちの症状を改善したり、体内の炎症をしずめる効果が期待できたり、脳のパフォーマンスが上がったりするなど、多くのメリットがあります。プチ断食のやり方は次の通りです。

 
<ベーシックパターン>
①8時間の間に3食(脂質多め、糖質控えめ)を食べます。
②残り16時間は水やお茶以外は何も食べない状態にします。
③これを21日間続けます。

 
「プチ断食」が脳と体にもたらす3つのメリットこの断食がなぜ脳と体に良い影響をもたらしてくれるかというと、理由は3つあります。一つ目は言うまでもなく、体が本来の自然なあり方である「ファットバーニング」のシステムに戻るのを促進するからです。2つ目は、インスリンに対する感受性が鋭くなるからです。そうすると、糖質の代謝が早くなります。3つ目は、「自分がどれくらい満腹か」という感覚に対して敏感になるからです。順番にもう少し詳しく説明しましょう。まず1つ目の「ファットバーニング」に戻るメリットです。これは、先にも説明したように「ファットバーニング」こそが、人間の本来のエネルギーシステムだからです。このシステムに戻れば体に無理がないので、もともと備えているパフォーマンスが自然に発揮できます。2つ目はインスリンに対する感受性が鋭くなることで、血糖値も適正になり、糖質が多すぎる事によって引き起こされる様々な弊害が無くなるのです。3つ目は満腹感に関して。プチ断食を行うと16時間は糖質が体内に入らない為、レプチンの分泌が阻害されません。レプチンのおかげで満腹になった事がはっきり認識できるのでむやみに食べ続けてしまうライフスタイルから抜け出す事ができます。
参考文献・世界のエグゼグティブを変えた超一流の食事術アイザック・H・ジョーンズ著

 

とら食堂

こんなごはん、あんなおやつ、皆さまのおすすめレシピも教えて下さいね。

 
MENU 鶏肉のコンフィのサラダ~バジルマヨネーズ

 
材料(4人分)
鶏肉のコンフィ
鶏肉(胸肉かささみ)…200g
にんにく…1かけ
フレッシュハーブ(ローリエ、ローズマリー、イタリアンパセリなど) …適量
オリーブオイル…50cc
塩、コショウ…適量
バジルマヨネーズ
ジェノバペースト…大1(下記参照)
マヨネーズ…大2パルメザンチーズ…大1
オリーブオイル…大さじ2

 
☆バジルペースト(作りやすい量)
バジルの葉…20g にんにく…1かけ
松の実…大2
パルメザンチーズ(すりおろす)…20g
オリーブオイル…80cc

 
作り方
①皮や筋を取った鶏肉に塩、コショウをすりこむ。大きな鍋にお湯を沸かし、沸騰したらカップ2位の水を入れて、お湯の温度を80度位にする。火は止める。ジップロックに鶏肉、薄切りにしたにんにく、ハーブ、オリーブオイルを入れ蓋を閉めてお湯の中へ冷めるまでそのまま。お鍋のふたもしたまま。
②バジルペーストは材料をフードプロセッサーにかける。
③バジルマヨネーズの材料を全て混ぜる。
④レタスなどの上に、鶏肉のコンフィ、アボカド、トマト、アーモンドを乗せ、バジルマヨネーズをかける。

※前月号で材料のブロッコーリが抜けていました。訂正しお詫びします。

 

なかがわ耳鼻咽喉科 院長福元晃先生のコラム

 
人の鼻や気管の表面には線毛といって無数の小さい毛のようなものが覆っています。

 
その無数の線毛は常に一定方向に動いていて、外から入ってきた異物をベルトコンベアーのように再び外に排泄しています。その線毛は線毛細胞という細胞から生えています。最近ips細胞から機能する気道の線毛細胞が作れるようになったそうです(1)。左が生体の線毛の断面図、右がips細胞から作られたものの断面図ですが同じ構造をしていますね。

 
下の図はそのips細胞から作られた線毛細胞の線毛が小さいビーズを動かしてい様子を時間で追ったものだそうです。

 
ちゃんと動かしていますよね。実際の細胞とまったく同じ機能というわけにはまだいかないようですが再生医療が徐々にいろいろな分野で現実味を帯びてきているなと感じました。

 
1) Konishi S. et al. Directed Induction of Functional Multi-ciliated Cells in Proximal Airway Epithelial Spheroids from Human Pluripotent Stem Cells. Stem Cell Reports 2016;6:18-25