NATURAL
News Letter No.68
2013.11.01
「交通事故で長引く頭痛やめまい…」
~バレリュー症候群について~
交通事故によるむちうち症の中に、バレリュー症候群(後部交感神経症候群)というものがあります。後頭部や首の後ろの痛み、めまい、耳鳴り、目のかすみなどが長引くもの、顔面や、のど部分の違和感、腕のしびれなどが出る症状です。これは、血行を司る交感神経や、脳に栄養を送る椎骨動脈が損傷し、血流が低下することで起こると考えられています。このように交通事故は外傷の痛みの他に、体の内側に異常が起こることが多く、症状を我慢してしまうと深刻な症状の素となります。当院では主に、外傷性の痛みに施術いたしますが、些細なことでもすぐ対応できるよう、脳神経外科と連携し、専門性を高めています。症状によっては、どの病院の何科に行けばいいのか判断が難しいと思いますので体に変
調が見られる方は気軽にご相談下さい。行楽シーズンでドライブの機会も増えますが事故に気を付けて過ごしましょう。
「心を元気にするおやつ、疲れさせるおやつ」
午後のおやつの時間が近づくと、小腹が減ったな~と感じたり、疲労感やイライラしたりして、お菓子を食べる人が多いことでしょう。スイーツ好きの女性だけでなく、コンビニで買い物をしている男性を見ると、菓子パンやおまんじゅう、スナック菓子を「小腹用に」と買っていく姿をよく見かけます。そんな時は、私は「それを食べたらよけいにイライラするし、疲れるだけ!選び方が間違っていますよ」と教えてあげたくなります。脳(心)のエネルギー源としてブドウ糖は欠かせませんが、糖質をとり過ぎると血糖調節異常が起きて、心が不安定になります。ここで甘いお菓子やスナック菓子をつまんでしまうと血糖値が急激に上がり、下がるときには気の遠くなりそうな眠気、頭痛、イライラ、疲労感が津波のように押し寄せることになります。クッキーや菓子パン、チョコレート、和菓子などの甘いお菓子類だけでなく、せんべいやポテトチップスなども「心を疲れさせる間食」なのです。ベストなおやつは、インスリンを分泌せず、かつ脳の働きを高めるタンパク質や脂質の食品です。おすすめする「小腹用」の間食は、・チーズ ・ナッツ ・牛乳や豆乳 ・無糖ヨーグルト ・茹で卵 ・するめや小魚スナック など タンパク質食品は神経伝達物質の原料となり、ブドウ糖を脳に安定供給して腹持ちもよいですから、心の安定や集中力を途切れさせないように働きます。これが「心を元気にする間食」。
参考文献:「心療内科に行く前に食事を変えなさい」
とら食堂
こんなごはん、あんなおやつ、皆さまのおすすめレシピも教えて下さいね。
MENU かぼちゃのクリームパスタ
材料 (2人分)
パスタ(フェットチーネや太めのパスタがおすすめ)…160g
かぼちゃ…正味 150g
ベーコン(ブロック)…80g
玉ねぎ…1/4個分
牛乳…150cc
生クリーム…50cc
バター…10g
作り方
①かぼちゃはタネとわたを除き、皮をむいて、5mm厚さに切り、蒸し器で蒸して柔らかくして、潰しペースト状にする。
②玉ねぎは薄切り。ベーコンは1cmの棒状に。
③フライパンにバターを溶かし、ベーコンを炒める。油が出てきたら、玉ねぎをしんなりするまで炒める。
④③にかぼちゃ、牛乳を加えて、かぼちゃをなじませる。
⑤パスタを茹で始める。
⑥茹で汁をお玉一杯分、④に加える。生クリームを加える。味をみて、塩を足し、黒コショウをふる。
⑦茹でたパスタを⑥に絡めて出来上がり。
なかがわ耳鼻咽喉科 院長福元晃先生のコラム
インフルエンザワクチンについて
今回はインフルエンザワクチンついて書きたいと思います。日本は唯一、インフルエンザのコントロールのために高齢者などインフルエンザで症状が悪化しやすい方々よりも、むしろインフルエンザを広める学童へのワクチン接種を推奨し、学童集団接種を行っていました。最近その効果が見直されてきているようです。1994年に有効性を疑う意見が強くなり学童集団接種が中止されていますが、下のグラフ1のようにその後からインフルエンザによる死亡率が上がっていることがわかります。
棒グラフはインフルエンザワクチンの使用量をあらわしています。インフルエンザでなくなる方の多くは高齢者であり、学童に接種することによって高齢者への波及、死亡を抑えていたと考えられています。また別の検討では学童集団接種により、1-4歳の幼児の死亡も抑えていたという報告もあります(下のグラフ2)。当時は50-85%の学童に接種されていたようですので、高い接種率も必要なのかもしれませんが、日本の学童集団接種の検討からインフルエンザワクチンをある集団に接種すると、接種したもののみならず、接種していない周囲のインフルエンザ罹患を減少させる可能性も示されており、ワクチン接種の考えも変わってきているそうです。もちろん結果からの検討ですので、さらなる研究が必要なのでしょうが。
(1)Reichert TA et al N Engl J Med 2001;344:889-896
(2)Sugaya N et al. Clin Infect Dis 2005;41:939-947