NATURAL
News Letter No.135
2020.06.17
「空腹」こそ最強のクスリ
一日三食は、胃腸を疲れさせ、身体の不調を招く
一日三食では、内臓は十分に休むことができない
一日三食の弊害として、最初に挙げられるのは、「胃腸をはじめ、内臓が休む時間がない」ということです。人体において、食べ物が胃の中に滞在する時間(消化されるまでの時間)は平均2~3時間、脂肪分の多いものだと、4~5時間程度であると言われています。また、小腸は、胃から送られてきた消化物を5~8時間かけて分解して、水分と栄養分の8割を吸収し、大腸は、小腸で吸収されなかった水分を15~20時間かけて吸収します。ところが、一日3度食事をすると、朝食から昼食までの間隔は4~5時間、昼食から夕食までの間隔は6~7時間程度となり、前の食事で食べたものが、まだ胃や小腸に残っている間に、次の食べ物が運ばれてきます。すると、胃腸は休む間もなく、常に消化活動をしなければならなくなり、どんどん疲弊していきます。しかも、年齢を重ねるにしたがって、消化液の分泌が悪くなり、胃腸の働きも鈍くなります。すると、ますます消化に時間がかかるようになり、胃腸も疲れやすくなります。
胃が疲弊すると、肌や髪にも影響をもたらす
一日3回、せっせと食事をとり続け、胃腸が疲弊すると、身体には様々な不調が現れます。まず、胃腸が疲れ、消化機能が衰えると、食べ物からきちんと栄養分を摂ることができなくなり、身体に必要なビタミンやミネラル、微量元素不足に陥り、疲れやすくなったりだるくなったり、肌や髪のコンディションが悪くなったりします。また、「胸やけ」「胃もたれ」「食欲不振」が起こりやすくなります。胸やけは、食道と胃の間の筋力が弱くなって、胃の入り口部分の締りが悪くなり、胃液が食道に逆流することで起こります。胃もたれは、胃の機能が衰えて消化に時間がかかり、食べ物がいつまでも胃に残ることで起こり、胃の消化機能が落ちれば、「あまり食べたくない」という気分にもなるでしょう。「最近、胸やけや胃もたれの回数が増えた」「昔に比べて食欲が落ちた」という人は、胃が疲れている可能性が高いので、ぜひ休めてあげてください。なお、胸やけや胃もたれ、食欲不振の頻度があまりにも多い場合、長引く場合は、胃炎などなんらかの病気につながったり、もしくはすでに病気になっていたりするおそれがありますから、一度検査を受けてみることをおすすめします。参考文献: 「空腹」こそ最強のクスリ 青木厚著
とら食堂
こんなごはん、あんなおやつ、皆さまのおすすめレシピも教えて下さいね。
野菜たっぷりプルコギ
材料(4人分)
牛肉切り落とし…400g
玉ねぎ…1/2
ズッキーニ…1本
なす…1本
おくら…5本
調味料
はちみつ…大1
砂糖…大2
醤油…大4
酒…大1
味噌…小1
にんにくのすりおろし…1かけ分
ゴマ油…大1
ごま…大1
糸唐辛子…適宜
作り方
①なすは、へたを取って、縦半分の切ってからの斜めの薄切り。タマネギは、5mmの薄切り。ズッキーニは、縦半分に切ってからの斜めの薄切り。オクラは、へたを落として長さを半分。なすは、へたを切り落とし、縦半分にきってから斜め薄切りにして水にさらす。
②牛肉に調味料を加え、もみこみ、冷蔵庫で10分程おく。
③①と②をフライパンに入れて、火を付け、ほぐしながら炒めて、火が通ったら出来上がりです。飾りに糸唐辛子を乗せる。
なかがわ耳鼻咽喉科 院長福元晃先生のコラム
補聴器は両耳か片耳か
難聴で生活に困っている方が補聴器を装用する場合、片耳がよいのでしょうか?両耳がよいのでしょうか?補聴器を片耳に装用するという場合には、基本的には聞こえの良い耳に装用することをお勧めします。補聴器装用も聴覚のリハビリテーションですので、残っている機能を最大限に活用するわけです。
両耳とも同じくらい聞こえているという場合はどうでしょうか?この場合には両耳に装用することを考えてもよいかもしれません。その場合には両耳に装用するメリットとデメリットをまず考えていく必要があるでしょう。両耳に装用するメリットは、まず音が左右どちらから来ているのか(水平方向の方向感)が分かりやすくなることです。たくさんの人と話をしている場合、聞きたい人の声がどちらから来ているのかなどがより分かりやすくなるかもしれません。
もう一つは雑音があるところでの言葉の聞き取りがよくなることです。右側に雑音があり、左側から話しかけられるとしましょう。その場合には頭部自体が音の伝わりを妨げる障害物となるため、右側の雑音が左耳に伝わりづらく、その分、左耳で言葉が聞き取りやすくなります。しかし、このときに右側にしか補聴器を装用していないとどうなるでしょうか。左側からの言葉は逆に右耳には伝わりづらいので、右側の雑音ばかりを補聴器で拾うことになります。両耳に装用しておくと左右どちらに雑音があっても、左右どちらから話しかけられても有利です。また別の話になりますが、手足の筋肉は廃用、使っていないと機能低下が生じます。耳も同じで、両耳が同程度聞こえていた場合、しばらくの間、片耳のみ補聴器を装用していると、装用していない側の耳で聴覚の低下が生じるともいわれます。これは両耳に装用することで防げるようです。
次に両耳に装用するデメリットとはなんでしょうか?まずは補聴器を装用する煩わしさ、不快感もその分増えるということです。もう一つは費用の問題があります。実際には聴力の程度、左右差などが個人によって異なり、補聴による効果も異なるので、両耳か、片耳かを選択する際には上記のメリット、デメリットを基本に、まず補聴器を体験して頂くのが良いと思います。