NATURAL
勝負強くなる技術( 論理ではなく感性を働かせる)
2012.09.01
暑かった夏も、ようやく落ち着き、朝晩少し涼しくなってきました。まだまだ冷房が効いているところがありますので、手足の冷えに気をつけて、お体ご自愛下さい。
今年は、4年に一度のオリンピックがありました。日本は過去最高のメダル数を獲得し、我々に感動を与えてくれました。今回は勝負強くなる技術を紹介します。相手に「勝つ」ことより「負けないこと」を大事にする。
上達の目的は、結果を出すことです。いくら努力しても結果が出なければ意味がありません。では、結果を出すにはどうしたらいいのでしょう?それは、「結果志向でなく、プロセス志向に徹すること」です。この一見矛盾している考え方があなたを一流に仕立ててくれるのです。まず結果を出すことの大切さを頭の中にたたきこみます。次に努力のベクトルを結果の方向に向けます。この2点を頭の中にたたきこんでおけば後はプロセス志向を貫けばいいのです。「本来の競争意識というものは、もっと動物としての素の部分、本能に近い部分に存在している。それは、『勝ちたい』という限度の無い欲ではなく、『負けない』という本能的な思考だ」と、不敗伝説を誇る人物の言葉です。「勝つこと」よりも「負けないこと」のほうが何倍も難しいといわしめるのです。「勝ちたい」という欲にとらわれると。せっかくのパフォーマンスに欲というノイズが入り、実力を発揮できません。「負けない」という盤石の態勢を整えておけば欲は不要。相手が自滅することも、また多いのです。「負けないこと」を心がけると欲にとらわれにくいということです。
上級者を目指すなら「守・破・離」を旨とする室町時代の能役者・能作者だった世阿弥は、修行の順序として「守・破・離」を説いています。「守」で基本の流儀を習い、「破」で他流も学び、「離」で独自性を出すというものです。教科書に頼るのは入門時だけにしておきましょう。それ以降は、教科書に書かれている常識を破って、いかにそこから離れるか。そのことにより上達の程度が決まる、といっても過言ではありません。一流になる方法は、教科書には書いてありません。上達したかったら出来るだけ早い時期に教科書から離れて自分のオリジナリティを発揮することに努めるべきです。
「五感」をとぎすまして感性で動くことも大切にする
感覚をとぎすます習慣が上達を加速させます。五感のうち、主役を演じるのは「視覚」です。上達のレベルに達するには、視覚以外の「聴覚」「触覚」「味覚」「嗅覚」まで動員することが肝要です。日頃から嗅覚や味覚を働かせることで感性をつかさどる脳の領域の感度が高まるのです。繊細な感覚器官をつくりあげるためにも、日常生活から切り離すことのできない食事を通して、繊細な嗅覚と味覚を磨きあげていただきたいのです。
とら食堂 〜番外編 伊勢の味〜
二年ぶりに伊勢神宮に行って参りました。伊勢神宮の森は、不思議です。沢山の人が参道を歩いているのにとても静かで平和的なのです。森を歩く時、私の心も新しく甦ってくるように感じられました。地のものを食べるというのは、旅先の土地に満ちている自然のエネルギーをいただいているということになります。地方ごとに名産と呼ばれる食べ物を食べて元気になりましょう。
「赤福」
伊勢志摩を代表する銘菓。こし餡に付けられた三筋の文様は、五十鈴川の清流を表しています。
「豚捨のコロッケ」
おかげ横丁で人気のコロッケ。店名の由来は、牛肉にこだわって豚を捨てたとこから名づけられたと言われています。揚げたてのアツアツが食べられます。
「松阪牛」
高級牛肉の筆頭に挙がる松坂牛。やわらかくキメの細かい肉質と美しいサシ(脂肪)が均等に入ったその姿は、まさに肉の芸術品です。
「虎虎焼」
(ことらやき)虎屋ういろ屋さんの虎虎焼き。今にも走り出しそうな虎がユーモラス。