NATURAL

News Letter No.127

2018.10.17

野球肘(成長期)
野球肘は、投球動作で生じる肘周囲の痛みの総称である。障害部位が内側か外側かで、治療経過が異なるので、ここでは内側型(内側上顆の障害)か外側型(上腕骨小頭の離断性骨軟骨炎)かで、治療経過が大きく異なる。

 
頻度の高いスポーツ種目
野球、(テニスや器械体操で離断性骨軟骨炎が生じることもある)

 
受傷機転
内側型、外側型ともに繰り返す投球動作で痛みが生じるケースが圧倒的に多く、頻度は圧倒的に内側型が多い。

 
症状
内側型では投球動作の肘の内側の痛みを、外側型では外側の痛みを生じる。外側型では、痛みを自覚した時には病変がすでに進行していることもある。内側型の場合、日常生活上の支障を残す経過に至ることはまれだが、外側型の場合、進行すると変形性肘関節症を生じて肘の可動域が制限され、日常生活に支障をきたす。

 
検査・診断
内側型、外側型ともにX線検査は必須である。最近は超音波検査が用いられることも多い。外側型の場合、MRI検査による評価が方向性を決める。

 
治療
内側型の多くは、投球動作の禁止とリハビリによる保存治療で軽快する。ある一球で受傷した場合、骨端部の骨折を生じていることがあり、骨折に準じたギプス固定や、手術が行われることもある。外側型の場合、初期であれば投球動作を禁止して自然修復されるのを待つが、治療には6カ月から1年以上かかることもある。進行している場合、損傷の状態に応じて手術が選択される。

 
リハビリのポイント
投球動作を休止している期間は、体幹や下半身などで、運動連鎖で問題のある部位に対してのアプローチが重要である。子供の場合は、投球フォームのみでなく、ボールの握り方などもチェックしておく。投球動作の再開に当たっては、軽い投球を短い距離から開始し、段階的に上げていく。

 
予防
大切なことは、投球数の管理や適切な投球フォームの習得、適切なコンディションの管理などであり、障害を未然に防ぐことである。また、進行した外側型の障害による日常生活に及ぶ後遺症をなくすために、早期に障害を発見することも大切である。近年は徳島県に始まった野球肘検診が全国的に広まりつつある。※参考文献:「スポーツ医学検定」

 

とら食堂

こんなごはん、あんなおやつ、皆さまのおすすめレシピも教えて下さいね。

 
チキンナゲット

 
材料(2人分)
鶏胸肉…1枚
A
溶き卵…1/4個分
マヨネーズ…大1
片栗粉…大2
にんにく(すりおろす)…
少々
塩・コショウ…適量
薄力粉、揚げ油…適量

 
作り方
①鶏胸肉の皮をはがし、ぶつ切りにして、フードプロセッサーで細かくする。
②細かくなったら、①にAの溶き卵、マヨネーズ、片栗粉、にんにく、塩コショウを入れて更に撹拌する。
③②を一口大に丸め、薄力粉をまぶす。
④170度の油できつね色になるまで揚げる。揚げたチキンナゲットは冷凍できるので、お弁当の具にも良いです。

 

なかがわ耳鼻咽喉科 院長福元晃先生のコラム

 
睡眠時無呼吸症候群について

 
大きないびきをかき、寝ている間に、10秒以上呼吸が止まったり、呼吸が低下したりということを1時間に5回以上くりかえす場合に閉塞性睡眠時無呼吸といわれます。主な原因は体重過多(肥満)です。また扁桃肥大(扁桃腺が大きい)、下顎が小さいことなどから、のどが狭くなることも原因となります。自覚症状としては、朝起きても爽快感がなく、疲労感があり、会話や食事をしたり、運転をしているときでも眠ってしまうという昼間の強い眠気があります。閉塞性睡眠時無呼吸はまた高血圧や交通事故の危険因子ともいわれています。治療は、肥満がある場合はまずダイエットが必要です。飲酒を減らしたり、禁煙することもお勧めします。また重度の閉塞性睡眠時無呼吸がみられる場合はCPAPという機器を夜間に装着して治療します。顔にマスクを当て、鼻から空気を送り圧力をかけ、気道の閉塞を防ぐ機器です。CPAPは装着したその日から閉塞性睡眠時無呼吸を改善させます。扁桃腺が大きい場合はのどの手術を行うこともあります。 鼻の病気がある場合は鼻の治療も重要です。重度の閉塞性睡眠時無呼吸ではない場合には口腔装置(マウスピース)を作成して対応するという治療法もあります。この場合は歯科の先生にご紹介いたします。睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は、まずはじめに簡易検査といって自宅で検査機器をつけて無呼吸の有無を確認します。簡易検査で重度の閉塞性睡眠時無呼吸を認めた場合には保険診療でCPAP治療が可能となります。簡易検査で中等度でCPAP治療が考慮される場合にはポリソムノグラフィーというさらに詳しい検査を行います。ポリソムノグラフィーで一定以上の閉塞性睡眠時無呼吸が認められれば中等度でも保険診療でCPAPでの治療が可能です。以前は入院での検査となりましたが、現在は睡眠時無呼吸症候群に対してのみであればこのポリソムノグラフィーも自宅で行えるようになりました。当院でも睡眠時無呼吸症候群に関した自宅でのポリソムノグラフィーが行えます。ご相談ください。しかし、ナルコレプシー、周期性四肢運動障害などその他の睡眠呼吸障害が疑われる場合には入院による検査が必要です。