NATURAL

News Letter No.87

2015.06.01

人体は「二つのエンジン」で動いている

不老長寿の生き方に、第一に重要なのは「食べ方」です。私達が話したり、歩いたり、考えたり出来るのは、酸素や食べ物などを取り込み、体内でエネルギーを作っているからです。そのエネルギーを生成するエンジンは、2種類あります。この二種類のエンジンは同時に働くものですが、メインとサブに分かれており、ある年齢を境にメインが入れ替わるということがわかりました。その年齢こそが、50歳前後だったのです。ですから、私達は、50歳になったら、エンジンの燃料となる「食生活」を大きく転換する必要があるのです。その2つのエンジンとは、「解糖エンジン」と「ミトコンドリアエンジン」といいます。「解糖エンジン」は、糖分を燃料としてエネルギーを作るエンジン。主に炭水化物を糖に変え、瞬発力のある動きをしたり、皮膚や粘膜、骨髄の細胞の材料を作り出します。もう一つの「ミトコンドリアエンジン」は、酸素を燃料としてエネルギーを作り出します。こちらは、瞬発力は弱いのですが、持続力に優れ、心臓や脳の神経細胞など、持続してエネルギーの必要な部位への供給を担当しています。このように人間の体は、二つのエンジンからなる、ハイブリッドエンジンを搭載していたのです。このハイブリッドエンジンは、若い時には「解糖エンジン」がメインで働いていますが、やがて「ミトコンドリアエンジン」へと移行します。この切り替わる時期がだいたい50歳なのです。

参考文献:「50歳からは炭水化物をやめなさい」 藤田紘一郎

 

仙骨座りをしていませんか?

電車やバスのシートの背もたれの角度は垂直になっておらず、もたれると体幹は斜めになってしまいます。また滑りやすいシートによりお尻は前方に滑ってしまい、勝手に仙骨座りになってしまいます。仙骨座りは楽に感じる方もいるかもしれませんが、仙骨座りを続けていると、股関節痛を生み出す原因になることもあります。仙骨座りでは仙骨後面と背中の二点で体を支えています。この二点で支えると普通の座位の姿勢時より背中への圧が強くなり負担がかかります。習慣的にこの姿勢をとっていると、胸椎の高さの背中の筋肉は硬くなります。背中の筋肉は腰につながっているので、腰の筋肉の硬さや張りの原因になり、最終的には腰椎や骨盤の動きを悪くしてしまいますので、気をつけましょう。
佐藤 太亮

 

体重と体脂肪の違い

みなさん、この違いお分かりですか?よく聞くのが痩せようと思い極端に食べ物を食べず1週間で3~4kg落ちて喜ぶ方がいますが100%リバウンドします。なぜなら体重は落ちてますが体脂肪を燃やす筋肉も一緒に落ちてしまうからです。筋肉を増やしつつ体脂肪を落としていくとリバウンドしにくい体になります。キーワードは運動&食事。体重ではなく体脂肪を減らしましょう。
嶋田 大地

 

とら食堂

こんなごはん、あんなおやつ、皆さまのおすすめレシピも教えて下さいね。

 
MENU 甘麹
 
甘麹とは甘酒の元になるものです。甘麹をお湯で割ると甘酒になります。甘酒には作り方が2種類あります。1つは、米麹から作る方法。2つ目は、酒粕から作る方法です。昔は米麹から作っていました。作り方が日本酒に似ていることから「甘酒」と呼ばれています。
 
今回取り上げるのは、米麹から作る方法です。その効能はとても素晴らしいです。ビタミンB1,ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸、食物繊維、オリゴ糖、アミノ酸、ブドウ糖。驚くのはその吸収率がで90%以上あるそうです。甘麹(甘酒)は、別名「飲む点滴」と言われています。我が家では、いつもヨーグルトメーカーを使って甘麹を作っています。
 
甘麹の応用レシピで簡単なのは、甘酒です。約70度のお湯で割るだけで出来てしまいます。その他、牛乳や豆乳で割ったり、そこに、しょうがの絞り汁を入れて飲むのも美味しいです。
 
また、お砂糖の代わりに使えるので、唐揚げに入れるとお肉が柔らかくなりますし、肉じゃがに加えると味がなじんでとても美味しいですよ。

 

なかがわ耳鼻咽喉科 院長福元晃先生のコラム

人は愛することで健康になれる

 
今回は1冊本をご紹介したいと思います。高橋 徳先生の「人は愛することで健康になれる」という本です。この本はオキシトシンというホルモンについて書かれています。オキシトシンの主な働きは陣痛や母乳の射出を促すことと従来考えられてきましたが、最近の研究では脳内でのオキシトシンはさらに別の作用を持っているようです。例えばストレスに対する作用です。動物実験では次々に様々なストレスをかけると胃の排泄時間が遅れ、大腸の通過時間が早まります。しかしそこでオキシトシンを投与するとこの反応が和らぐとのことです。また、オキシトシンには不安や恐れを軽減する作用もあり、鼻からオキシトシンを投与すると恐れに対する反応が和らぐようです。これらの作用からオキシトシンを鼻から投与(脳に薬剤を届けるため)することで自閉症、うつ症、外傷後ストレス障害への効果が期待されています。その他にもオキシトシンには鎮痛作用、抗炎症作用、代謝機能、心臓血管機能、傷の治癒の促進などへの関与が考えられています。オキシトシンは様々なよい効果を起こす薬になりそうですが、外から日常的に投与し続けると、その効果の減弱が懸念されるそうです。ですから体外からの投与ではなく、体内でオキシトシンの発現を増強する方法をこの本では示してくれています。いかにしてオキシトシンは高まるのでしょうか?霊長類にはグルーミング(皮膚に触れたり、毛繕いをしたりする行為)によって心拍数を下げたり、ストレスの兆候を減少させるなどの生理的効果があるようです。オキシトシンはそのような肌の触れ合い、また積極的な社会活動、人との積極的な交わりを継続的に行うこと、つまり自分を支えてくれる家族との団らんのときを大切にしたり、仲間との交流のときをもつこと、ボランティア活動を行うことなどによって脳内での発現が増加するそうです。また温かい空気、心地よい音、芳しい香りや歌唱によってもオキシトシンは増加するそうです。私たちの心と身体の健康維持にすぐにでもできそうなことがいろいろと書かれていて大変参考になります。