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野球肘(内側型)の原因と治療法
2019.06.06
前回の記事では野球肘の外側型(離断性骨軟骨炎)の事について投稿させて頂きましたが、
改めて、手術適応になる前の定期検査というのがいかに大切なのかがわかったと思います。
野球肘のみではなく、体のどの疾患、病態でもやはり早く発見して対処した方がよいですね。
前回は野球肘の外側でしたので、今回は内側型について投稿していきたいと思います。
外側型と違い子どもの時も大人の時もどちらとも起こる可能性があります。
原因
外側型と同じように不良な投球フォームを続けていくと、肘に負担がかかり、
更にそのまま継続していくと、肘にかかる負担が蓄積されていき痛みが発生します。
外側型は骨同士が衝突し、壊死を起こしますが、内側型の場合牽引力が働き、骨や靭帯が引っ張られて裂離骨折や靭帯損傷を起こします。
子ども(成長期)の場合は靭帯より骨の方が柔らかいので骨を痛めやすく、裂離骨折、骨端線損傷を起こしやすく、
大人の場合は骨よりも靭帯を痛めやすく、内側側副靭帯損傷を起こしやすいです。
治療法
子どもの骨性の野球肘の場合は外側型と同様に、投球動作を中止し、接骨院などでの電気療法、手技療法などの治療をしていき痛めた部位の回復を目指します。
外側型と違う部分では、投球以外のランニング、バッティングはしても問題は特にないので練習しても大丈夫です。
ですが、骨端線損傷の場合は転位が大きくなると手術適応範囲内に入ってくることがありますので要注意が必要です。
大人の靭帯損傷の場合も接骨院などでの治療と投球動作の中止と靭帯を補強している前腕筋群の強化をすれば回復していきますが、
それでも治らない場合は、靭帯再腱術(トミージョン手術)を行う可能性が高くなります。
予防法
肘下がり、手投げ、下半身の機能不全などによる不良な投球フォームの改善が一番の主な予防法になると思います。
子どもも大人も投球回数が多くなるほど必ず負担が重なってきてしまいますので、投球回数を制限しなおさら投球フォームの改善には力を入れた方がいいでしょう。
プロ野球選手なども良く実践している練習後のアイシングを15分~20分するのも予防法の一つなので投げ過ぎてしまったなと思った時は心がけて実践して下さい。
まとめ
外側型も内側型も投球フォームと検診、検査がとても重要になってきます。
自分は大丈夫だと思っていると気付いたら手術することになってしまいましたというお話をたくさんお聞きします。
都合が合わない、めんどくさいなどあると思いますが是非行って頂きたいです。