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オスグッド・シュラッター病の原因と治療法
2019.06.19
運動活発な成長期の男子(10歳~18歳)に多く見られる症状で、サッカー、バスケットボール、バレーボール、野球、陸上競技などのスポーツに多く見られます。
一度発症すると痛みが強く出てきてしまい日常生活でも痛みが出てきてしまう事もあります。
脛骨粗面部(お皿の下のスネの骨の上端部)に痛みが出るのでジャンパー膝(膝蓋靭帯炎)と同じような部分に痛みが出る為、間違えやすい事も多くあります。
原因
先程上記に記しました、サッカー、バスケットボール、バレーボール、野球、陸上競技などのスポーツ動作。
主にジャンプ、ダッシュ、屈伸動作を多くやるスポーツに発症します。
ではなぜ、ジャンプ、ダッシュ、屈伸動作を多くやるスポーツに多いかと言いますと、
下の図の膝と膝周辺のイラストで説明させて頂きたいと思います。
まず、前回のジャンパー膝の記事にも登場した大腿四頭筋(ももの前の筋肉)が関係していて、大腿四頭筋はお皿を通り膝蓋腱(膝蓋靭帯)となり脛骨粗面に付着します。
そして大腿四頭筋がジャンプや、ダッシュなどの時に強力な力を発揮し、繰り返し起こる機械的牽引力によって脛骨粗面(下の図の小さい青い矢印の部分)の表面の骨がペリペリと剝がれていき、
次第に痛みや、腫れが出てきてしまいます。
引用元:公益社団法人 日本整形外科学会
治療法
脛骨粗面部に強い圧痛(押すと痛い痛み)と腫れがあるので、アイシングをして腫れを軽減させます。
ジャンパー膝と同じで大腿四頭筋が硬くなっていることが多いので大腿四頭筋の硬さを物理療法、手技療法などで硬さを取り筋肉の動きをスムーズにしてあげます。
これさえしてあげて運動を完全に中止してあげれば症状は落ち着いていくのですが、多くの方が運動は続行したいという方が多いので、運動を続行される方でしたらこのままでは必ず痛みが再発します。
では、どうするかと言いますと、これもジャンパー膝と同じなのですが、やはり臀部の筋肉の意識をさせて股関節主導で動き始める動作が有効です。
大腿四頭筋優位ではなく臀部の筋肉を優位にさせてあげると大腿四頭筋を使うのですがなるべく使わずジャンプ動作やダッシュ動作ができるようになり痛みが変わります。
これもジャンパー膝と同じ事になりますが、胸椎の伸展可動性を上げることが股関節、臀部の筋肉の意識を助長してくれますので、とても有効的です。
予防法
原因も治療法もジャンパー膝とほとんど一緒になります。
ですので予防法もほぼ一緒になりますので、
↑ ↑ ↑
ぜひご覧ください。
ただ違いはありまして、ジャンパー膝は膝蓋腱(膝蓋靭帯)の痛み、炎症なのですが、
オスグッド・シュラッター病は脛骨粗面の付着部の骨の炎症なので、症状がひどく進行した場合大腿四頭筋が完全に付着部の骨を引き剝してしまう事があります。
その場合は保存療法では治らないので、手術適応となるので、安易にみんながなってるオスグッドだから大丈夫だろうと考えているとこのような事が起こる可能性もありますので治療は必ずした方が良いと思います。
まとめ
ほとんど保存療法で治るオスグッドなのですが、過去に手術をされた方を二人程見ましたが、傷がとても痛々しかったです。
私も手術を体験した事があり、傷痕が残っています。
この傷痕は一生このままなんだなと思うと少し悲しい気持ちになりますし、手術を受ける受けないで考えると受けない方が絶対良いです。
可能性は低いですが、手術を受けなければならない状況になる前に必ず治療をして行きましょう。
正しい体の使い方、正しい治療を受け怪我のないスポーツをして行き、楽しいスポーツ生活を送れるように治療、予防をしっかりして行きましょう!